農業ニュース
臨時農業生産情報(融雪の遅れに対する技術対策)
2014年03月20日
青森県「攻めの農林水産業」推進本部よりお知らせいたします。 本県では平年を上回る積雪深となっており、春の農作業の遅れや農作物の生育への影響が懸念される為、次の事項に留意の上、融雪対策の徹底と被害の未然防止に努めてください。
1 りんご等果樹
<りんご等樹園地の積雪状況等(3月13~14日・県内46地点調査)>
りんご等樹園地の平均積雪深は73cmとなっています。(昨年3月14日の調査では、県内134地点の平均積雪深は109cm)また、積雪深が100cmを超え、枝先が埋没している園地も一部で見受けられています。
① 融雪促進剤(材)を散布し、園地の融雪を早める。
② 雪に埋もれた枝や枝先を掘り上げるとともに、剪定作業を急ぐ。
③ 裂開した枝で癒合の見込みのあるものは、傷口を密着させ支柱で補強し早めに塗布剤を塗る
④ 野ネズミによる被害を防ぐため、幹の周りの雪を踏み固める。
また、野ネズミの密度が高い園地では、被害が拡大する前に駆除対策を実施する。
2 春まき野菜、小麦、にんにく
① 春まき野菜などの作付予定地の融雪を促進するため、黒土や土づくりを兼ねた土壌改良資材等の
散布を行う。また、雪解けと同時に排水路等を設けて融雪水の排水促進に努め地温の上昇を図る。
② 小麦は、株の回復と茎数確保のため、融雪後、幼穂形成期までのなるべく早い時期に追肥する。
追肥量は10a当たり窒素成分で2kgを目安とし、ほ場の地力等を考慮して増減する。
③ にんにくは、初期生育の確保のため、追肥栽培体系の場合には融雪後速やかに10a当たり
窒素成分で5kgを目安に4月上旬までに行う。
3 水稲育苗、野菜・花き(ハウス栽培)
① 雪害を受けたパイプハウス等では早めに補修する。
② 融雪を促進するため、土づくりを兼ねた土壌改良資材(水稲育苗ハウスを除く)や黒土の散布を
行う。また、ハウス外からの融雪水の侵入を阻止するため、ハウス周囲に排水溝を設置する。
③ 水稲の育苗作業が遅れないよう、苗代予定地の除雪や融雪促進に努めるほか、ハウスでは早めに
ビニールを張って地温の上昇に努める。
④ 野菜・花きの定植ほ場は、早めのマルチングにより地温を確保し、初期生育を促進する。
4 畜産
<施設の融雪水対策>
① 施設周辺で作業等を行う場合は、落雪のおそれのある場所は避けるか事前に雪下ろしをする等、
落雪による事故防止に努める。
② パドックのぬかるみの早期解消と、畜舎や飼料庫への融雪による浸水防止のため、
必要に応じて除雪や溝きりなどにより排水を促す。
<飼料作物の融雪対策>
① 特に積雪が多い地帯では、飼料用とうもろこしの播種作業が適期に開始できるよう、
必要に応じて融雪促進剤を散布する。
② 昨秋播種した牧草地などでは、積雪期間が長いほど雪腐病の被害が大きくなるため、
必要に応じて融雪促進剤を散布する。
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<関連ファイル>
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